顎変形症は顎が曲がっていたり、下あごが出ていたりという症状のことです。
見た目に影響するだけではなく、うまく話せない・食べることができないなども症状も出てきます。
治療法は手術が一般的ですが、手術と聞くと怖いイメージを持ってしまうのではないでしょうか。
ここでは、そもそも顎変形症とは?という基本的なところから、顎変形症で手術は必要なのか・リスクや注意点について詳しくお話していきます。
このページの目次
顎変形症について正しく理解しよう!
顎変形症とは顎の骨の位置がずれていたり、大きさが異常で、見た目・かみ合わせ・発音などに影響を及ぼしてしまっている状態のことを指します。
たとえば、下顎だけが大きくなってしまい突き出てしまう、上顎だけが大きくなってしまい出っ張る、顎が曲がるといった症状が、顎変形症です。
かみ合わせや発音などに影響が出ると、日常生活が困難になってしまうだけではなく、本人に精神的に大きな負担を与えてしまうことも多いでしょう。
顎変形症の種類について
顎変形症と一言で言っても、以下のようにたくさんの種類があり、治療方法も人によって様々です。
- 上顎前突症
- 下顎前突症
- 開咬症
- 非対称症
- 上下顎前突症
- 下顎後退症
「出っ歯」と呼ばれる上顎前突症、「受け口」と呼ばれる下顎前突症なども、顎変形症に含まれます。
症状の程度差によって手術が必要にならない場合もあるので、まずは自分の症状がどの症状に当たるのかチェックしてみることをおすすめします。
顎変形症でもインビザラインはできる?
「インビザライン」といったマウスピース矯正が、近年では注目されています。
透明なマウスピースによる治療なので、20~30代女性から非常に人気を集めています。
「周りの人から矯正していることをバレずに治療したい」という方に非常に人気の矯正方法です。
顎変形症でも、症状の軽い人であればインビザラインを始めることができます。まずはインビザラインについて確認してみるとよいでしょう。
顎変形症は手術が必要なのか?
顎変形症の治療法は、手術と矯正です。「矯正だけでは治らないの?」と思う人もいらっしゃるでしょう。
顎変形症の場合、矯正だけで済ますというのは難しいでしょう。基本的に、手術前に矯正を行い、その後手術に移ります。
手術の方法は、余計な部分の骨を削ったり切り取ったりして、プレートやネジで固定するという方法です。
顎変形症は、手術による治療が圧倒的に多いので、顎変形症だと診断を受けたら、手術する覚悟を決めたほうがいいでしょう。
どうしても手術はしたくなく、通常の矯正を行ってほしいという人もいます。
手術なしでも治療が可能なクリニックもありますので、のちほど紹介していきます。
顎変形症手術のリスクとは?失敗の可能性も紹介
顎変形症の手術だけではなく、手術すべてにはリスクがあります。
ただし、顎変形症の場合、体は健康体の人がほとんどのため他の手術と比べるとリスクは少ないといえるでしょう。
ここでは、顎変形症の手術のリスクを紹介していきます。
顎変形症手術のリスクとは?
- 全身麻酔による死亡
- 顔面の麻痺
- 感覚が鈍くなる
- 1ヶ月前後の顔の腫れ
- 思わぬ顔面の変化
上記の5つが、顎変形症の手術の際のリスクです。
顔面の麻痺や感覚の鈍さは、半年~1年かけて徐々に良くなっていく場合がほとんどです。
顎変形症手術で顔が腫れる?
思わぬ顔面の変化については、顔を手術するので仕方のないことだといえるでしょう。
手術前に、コンピューターを使い予測画像を見せてもらうこともあるかもしれませんが、それと同じになるとも限りません。
美容整形ではなく治療なので、より美しくする手術ではないことを頭に入れておかなければいけません。
顎変形症手術での成功率とは?死亡例はあるの?
全身麻酔による死亡は、ほぼありません。
ですが全くないわけではなく、日本では10万例に1例という頻度で起こっていることです。
顎変形症の患者でも、日本で数名ですが亡くなった方がいます。少ない確率ですが、絶対にないというのが現実です。
顎変形症の手術後はどうなるの?
手術後はどうなるのかと不安になる人もいるでしょう。
実際に手術を受けるなら、どのような経過をたどるのか知っておきたいですよね。
大きな手術なので、手術後すぐに普通の生活に戻れるというわけではありません。
ここでは、手術直後~手術後の生活についてお話していきます。
顎変形症の手術直後について
手術直後は、体にさまざまな管がつながれています。
- 酸素
- 点滴
- ドレーン
- 尿管
最低でも、これらの管が体から出ているということを知っておきましょう。目が覚めていきなりこれらの管が入っているのを見ると、怖くなってしまう人がほとんどです。
また、手術直後は唾液や痰を飲むことができません。
唾液がたまったら、チューブを使い吸い取ります。歯医者の治療の際に唾液を吸い取られるのと同じ感じです。
顎変形症の手術後の生活はどうなるの?
手術後の生活は、普通の生活とは違います。
顔の手術なので、一定期間は不自由な生活になりますが、3ヶ月程で普通の生活に戻ることができるでしょう。
- 流動食からスタートしてミキサー食・きざみ食を経て3ヶ月ほどで普通の食事に戻す
- 歯は水圧で洗浄する
3ヶ月程というのは、一般的なスピードです。
患者によってはもっと長い時間がかかる人もいます。このあたりは主治医の指示にしたがいましょう。
顎変形症手術にかかる費用とは?
顎変形症の手術にかかる費用はいくらなのでしょうか。また、手術に保険は適用されるのでしょうか。
治療に関する費用を正しく把握しておくことで、治療を始めてからも不安なく矯正を進めていけるので、確認していきましょう。
顎変形症の手術は保険が適用される!
手術前の矯正・骨きり手術は、厚生労働省が定める疾患の治療にあたるため、保険が適用されます。
通常、歯列矯正は審美目的であるため保険の適用外です。なので、その他の歯列矯正に比べて治療にかかる費用を安くすることができるとも言えるでしょう。
手術・矯正でかかる費用とは?
顎変形症の治療では、保険が適用されるため、自己負担の金額は以下のようになります。
- 手術前の矯正:約20万円
- 手術:約25万円
- 手術後の治療:約10万円
歯列矯正では、約100万円の治療費がかかるといわれる中で、トータルでも60万円程度で治療できるため費用面では、手術に踏み切るほうが良い選択と言えるのでしょう。
さらに、医療費控除などを賢く利用すれば、さらに自己負担額を少なくできるので検討されてはいかがでしょうか。
顎変形症で手術をする前に注意点を知っておこう
顎変形症で手術をする際には、どのような注意点があるのか、正しく把握しておく必要があります。
学生の場合であれば、夏休みなどの長期休暇を利用して手術を行うことができますよね。
しかしながら仕事で忙しい、社会人が手術をするとなるといくつか注意する点が生じてくるのです。
顎変形症の手術~治療にかかる期間を逆算しよう
顎変形症を手術によって治療しようとなれば、「入院」の必要が生じてきます。
2週間は入院の必要があると言えるので、社会人の方はなかなか手術に踏み切ることは難しいのではないでしょうか。
時間とれないという方は、その他の方法で治療を進めていくことを検討するとよいでしょう。
2週間も会社を休んだらクビになってしまうでしょう。
職場で休みが取れるのか、手術から治療にかかる期間を前もって逆算して、治療に当たりましょう。
顎変形症の手術なしで治療できる?
「手術となると、怖くて気が引ける」「手術をする時間が取れない」という方も多いのではないでしょうか。
手術をしなくても、顎変形症を治療できるクリニックがありますので紹介します。
顎変形症の手術なし!大塚駅前歯科での治療とは?
大塚駅前歯科では、独自の「重心矯正」を取り入れています。
重心矯正を行うことにより、抜歯なし、手術なしでの治療が可能となるのです。
手術に不安を感じている方も、手術をして入院する時間がないという方も、手術をしないで歯列矯正によっての治療が可能であるのでとてもおススメの治療と言えるでしょう。
大塚駅前歯科では、手術なしで顎変形症を治療されてきた、実績豊富な医師による無料相談を実施しています。
重心矯正によって手術をしないで治療できるクリニックは、全国津々浦々探しても多くはありません。
無料相談では、レントゲン撮影や費用の見積もりもじっししていますので、まずは一度伺ってみてはいかがでしょうか。
顎変形症手術における顔の変化!Eラインを手にしよう!
顎変形症の手術によって、かみ合わせや顎の位置が正常になります。
手術を行えば、すぐに顔の変化が実感できることでしょう。特に横顔の変化が顕著に現れます。
美しい横顔の基準として「Eライン」と呼ばれるものがあります。
手術によって上下の顎の位置がきれいになるので、「Eライン」が完成できるのです。
Eラインについて詳しく知りたい、顎変形症を治してEラインを手にしたいとお考えの方は、以下の記事で、歯列矯正による横顔の変化や、Eラインについて詳しく見ていきましょう。
顎変形症の手術体験ブログをチェックしよう!
顎変形の手術体験のある方の体験談ブログもチェックすることで、より顎変形症の手術についてのイメージがつきやすいでしょう。
20~30代の女性の体験談を把握することで、治療のタイミングや治療中の流れについて確認していきましょう。
顎変形症の手術で後悔しないために
ここでは、顎変形症の手術や手術のリスク・手術後についてお話してきました。
顎変形症は、顎がずれていたり、上顎と下あごの大きさが合わなかったりするものです。治療は手術を行い、正しい顎の位置になおします。
手術のリスクは、1番大きいもので全身麻酔による死亡があります。
顔面麻痺や感覚が鈍くなるなど、日常生活でデメリットになってしまうようなものもあるでしょう。
また、この手術はあくまで治療として行うものです。美容整形ではないので、美醜に重きを置いていません。
手術後は日常生活を送れるようになるまで約3ヶ月程度かかります。
患者によってはそれ以上かかる場合もあるので、主治医の指示に従うようにしましょう。